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・買い物に行っても買い忘れる
・タレントなどの人の名前が思い出せない
など、年齢とともに、名前が出てこなくなったり、ふと忘れてしまうことが多くなったと感じていませんか?

でも、年齢だからとあきらめている人も多いかとおもいますが、2016年12月20日放送したたけしの【みんなの家庭の医学】「ストップTHE物忘れ 認知症予防SP」では、年齢関係なく脳を活性化することができる物質が分かってきたとと紹介。その内容をまとめています。

脳が縮んでも記憶力が衰えない人がいる!

30代の人と70代の脳をMRIで見ても、70代の人の脳の方は小さくなって見えます。これは、加齢によって脳が縮む委縮が最大の原因。そのため物忘れが目立つようになってしまうと考えられています。それだけではありません。極端に脳が委縮してしまうと認知症のリスクが高くなるとも言われています。

ですが、加齢は誰もが経験し避けられません。ところが、最近の研究でうれしい報告があるんのです。それは、脳の委縮が加齢と共に進んでも記憶力を衰えさせない方法が分かってきたのだそうです。

高齢者の介護医療為の研究を20年以上にわたり行っている、認知症予防研究の第一人者東京都健康長寿医療センター 研究 藤原佳典先生を向かえて、番組では、記憶力と脳の関係について解説。

脳の容量は、成人男性が約1200cc位、成人女性が1000cc位。ですが、20才をピークに脳の神経細胞は徐々に減少し、50才位からさらに脳の神経細胞は減少し脳は委縮してしまい記憶力が低下してしまいます。そして、70歳になると20歳の頃と比べて、誰しもが牛乳瓶1本くらいの容量は縮んでしまうのだそうです。

ところが、藤原先生の話によると、脳が縮んでも記憶力が衰える人と衰えない人がいるんだそうです。この違いが気になりますよね。

この違いは、脳の中の耳の奥のあたりにあるタツノオトシゴに似た形をしている海馬が関係しているそうです。海馬は右脳と左脳にあります。小指と同じくらいの大きさで小さいのですがその働きはすごい!

脳の多くの神経細胞は加齢と共に死滅してしまうので、残念ですが脳全体を大きくすることは難しいのです。ですが、海馬の神経細胞に関しては、大きくしたり増やすことが出来るのではないかと最近の研究で分かってきたそうです。

この海馬の役割ですが、脳に新しく入ってきた情報を1か月~半年にかけて一時的に保管しているそうです。その後、大切な情報は大脳皮質に保管されるそうです。

その海馬を大きくするのに大切なのが『BDNF』と言う物質。BDNFは、日本語で脳由来神経栄養因子と言います。

体内にあるタンパク質の一種で、このBDNFが海馬にとっては神経細胞を元気にしてくれるエサのような存在なんだそうで、BDNFがあれば、海馬を大きくして、記憶力を改善して認知症を予防することができると考えられており、現在、アルツハイマー病の治療への利用が期待され実用化に向けて研究がすすめられているそうです。

このBDNFは、若い人ほど分泌量が多く、加齢と共に分泌量が少なくなるそうです。ところが、藤原先生によると、この減ってきたBDNFは普段の生活の中で作ることが可能だと言うのです。

BDNFを増やす方法

ここからが大切!BDNFはどのようにしたら増えるのかです。藤原先生の話によると、運動をすることでBDNFが増えることが分かってきているそうです。

さらに、脳で生み出されるだけではなくて、運動することで増えた筋肉からも分泌されて、そのつくられたBDNFは血液によって脳内へ運ばれているそうです。

では、どんな運動をすればいいのか?

ウォーキングなどの有酸素運動を続けることで、10%程度のBDNFが増加すれば、海馬が大きくなる可能性があり認知機能の改善が期待できるそうです。

番組では、これまで駅まで自転車で通勤していた人に、歩いて駅まで行くように勧めたところ、駅まで徒歩で20分もかかりますが、1週間でBDNFが10%も増えました。

皆さんも、なるべく歩くこと心がけてみませんか?そうすることで「あれ?記憶力が良くなった!」そう感じる日は近いかもしれません。