皆さんは歯周病というと、歯が痛くなったり歯茎がやせ細っていく病気と言ったイメージではないでしょうか。実は放置すると命に関わる病気を発症してしまう恐ろしい病気なんです。

東京医科歯科大学歯周病学分野教授 和泉雄一ドクターが「予約殺到のスゴ腕専門外来スペシャル!」という番組に出演されていた時に話していた内容をまとめています。

歯周病は恐ろしい病気です!

歯周病は、気付かないうちに歯茎がやせ細り、歯がグラグラになり歯が抜けてしまう病気。ですが、それだけではありません。たかが歯周病と思って放置すると、失明や足の切断、さらには心筋梗塞や脳梗塞など死に至る病気を発症することもある恐ろしい病気なんです。

私たちはの口の中には、たくさんのバイキンが棲みついています。その数は、約600種類の口臭細菌がいると言われています。

その口臭細菌も腸内フローラのように、身体に良い働きをする善玉菌と悪い働きをする悪玉菌があり、善玉菌と悪玉菌のバランスが崩れると健康を左右する事が分かってきたそうです。

例えば、血管をボロボロにして、心筋梗塞や脳梗塞、さらには認知症やがんまで引き起こしてしまうことがあるそうです。

その中でも、特に悪さをするのが悪玉3兄弟と言われているレッドコンプレックス。

  1. P.g菌・・・アンモニア臭を発生させるので、口臭が気になる方はこの菌が繁殖している可能性があります。 
  2. T.f菌・・・・強力な毒素で、歯茎から出血を引き起こすと言う方はこの菌が棲みついている可能性があります。 
  3. スピロヘータ・・・らせん状の菌で骨の中に入り込み、組織を破壊し歯をボロボロにするとっても恐ろしい菌。 

これらの口臭細菌が、血液やリンパ管の中に入り込んでしまうと、全身に運ばれてしまいます。この時、白血球に襲われないように血小板に潜り込み移動する細菌がいます。すると、その細菌が血栓の基をつくり血液の流れを妨げ心筋梗塞や脳梗塞の危険が高まるのです。さらに手足に血液が届かないと、手足の切断や失明の可能性があるのです。

歯周病の治療

歯を磨いて出血したり、歯茎が腫れていたり、歯がしみると言った症状がある場合は早めに歯医者に行き診てもらいましょう。

歯周病の治療は、歯の周りについている口臭細菌を取り除きます。その際に、毎日の歯の磨き方などのケア方法が指導されます。

また、直径1万分の1mm以下のオゾンの泡『オゾンナノバブル水』を使い、歯周ポケットの中まで入り殺菌治療する方法が、まだ研究段階ですが行われているそうです。オゾンは人体には無害で強力な殺菌力を持っているそうです。

歯周病を予防すす歯の磨き方!

大きく縦に磨かないで、歯と歯茎の境目に歯ブラシを置いて、より細かく横に並行にブルブル震わせて磨きます。その後に、プレーンヨーグルトを使い、少しだけ歯ブラシに付けて10秒ほど磨きます。

その後ヨーグルトが残らないようにしっかり口をすすいでください。2週間ほどこれを続けるだけで口臭細菌が激減します。この効果は、ヨーグルトの乳酸菌が悪玉菌の繁殖を抑制したと考えられているそうです。特に寝る前はしっかり時間をかけて磨きましょう。