人間の髪の毛の量はそれぞれ個人差はありますが、数え切れないくらいの本数が生えています。全体で見てみると人間の髪の毛は、平均で約10万本程度と言われています。

通常は、1つの毛穴に対して約3本くらいの髪の毛が生えていると言われていて、髪の毛の量が多い人なら、1つの毛穴に4~5本生えている場合もあるそうです。

大切な髪の毛ですが、年齢と共に髪の毛を洗うたびに排水溝に流れる髪の毛の量が気になるようになります。私たち人間の髪の寿命はどれ位で1日に何本位髪の毛が抜けているんでしょう。

抜け毛には自然脱毛と異常脱毛がある

髪の毛はいつかは必ず抜け落ちますが、大きく分けると2つのタイプの脱毛があります。

1つ目の脱毛は、自然脱毛と呼ばれるもので、髪の毛が健康な状態の際に抜け落ちる脱毛です。2つ目の脱毛は、異常脱毛と呼ばれるもので、不規則な生活によるストレスや食生活の乱れによって、髪の毛が衰弱してしまった際に抜け落ちる脱毛です。

自然脱毛の髪の毛の特徴は、毛根部分がマッチ棒の頭ように丸く膨らんでいます。また、髪の毛の太さも太く、毛先まで同じ太さになっていることがわかります。

一方、異常脱毛の髪の毛の特徴は、毛根部分のふくらみがなくなり細くなっていて、皮脂が酸化して付着している場合があります。髪の毛の太さも毛先に行くほど先細りの状態になっていることがわかります。

自然脱毛の割合が全体の抜け毛本数の約7割以上であれば、頭皮は正常な状態だと言われています。逆に、異常脱毛の割合が全体の抜け毛本数の約3割以上になると、頭皮の状態が悪化しているということになります。

髪の毛の寿命はどのくらい?

では、健康な髪の毛はどのくらいの寿命があり抜けていくのでしょう。

一般的に、健康な髪の毛の寿命は、約4~6年くらいと言われています。「結構、寿命長い」と感じた方と「短い」と感じた方と分かれるのではないでしょうか。

男女別に見ていくと、男性の髪の毛の寿命は約4年くらいで、女性の髪の毛の寿命は約5~6年くらいと、男性に比べて約1~2年くらいの期間ですが、人間の寿命と同じように髪の毛の寿命も女性の方が長いんですね。

これは、おそらく男性ホルモンや頭皮の皮脂量が関係しているのではないかと言われています。

髪の毛は発毛周期によって生えては抜けて、また生えるようになっています。通常、髪の毛は寿命がくると次の新しい髪の毛の発毛に向けての準備期間に入ります。すると、今まで生えていた古い髪の毛は不要になり最後は自然と抜け落ちます。

この髪の毛の発毛周期は、芽が出て、花が咲き、最後は花びらや葉が枯れて落ち、また新しい芽が出てくるという草木などの植物の成長サイクルに似ていますよね。

草木が自然にこの成長サイクルを繰り返しているのと同じで、人間の頭皮内部でも、髪の毛の成長サイクルが自然に繰り返されています。

1日に抜ける髪の毛の本数は?

髪の毛の発毛周期は「成長期」「退行期」「休止期」を繰り返し行われています。成長期の期間が全体の約9割で、休止期の期間が全体の約1割を占めているといわれています。因みに退行期の期間は約2~3週間でほとんどありません。

冒頭で、人間の髪の毛の本数は約10万本と言う話をしました。髪の毛が抜け落ちる休止期の期間は全体の約1割を占めていると言うことなので、全体の10万本の1割で大体1万本くらいの髪の毛が休止期で抜け落ちるという事になります。

1万本という数を見たらかなり抜けてるような気がしますがあまり心配する必要はありません。なぜなら、頭皮が健康な人の場合で、1日に抜ける本数は約50~100本と言われています。

単純計算で、頭皮が健康な場合は休止期が約3ヶ月で1日50本抜けたとして、1ヶ月30日で計算すると抜け毛本数は合計4500本になります。

抜け毛本数の平均が1万本なので、4500本だと全く問題ないことがわかります。1日100本抜ける計算でも、9000本と1万本以下です。この結果から、毎日約50~100本抜けても心配いらないことがわかりますよね。

毎日これだけの本数が抜け続けても髪の毛の量が見た目では変わらないのは、このような髪の毛の発毛周期の仕組みがあるからなんですね。もちろん抜ける毛の量は人によって異なりますが、通常は、また生えてきます。

また、一番抜け毛が多いと言われている、紫外線がキツイ夏が過ぎ、夏場の疲労が残る秋の始まりの季節でも1日に抜け落ちる髪の毛の本数は約200~300本位が抜け落ちると言われています。ですが、頭皮が健康な状態の場合の誰もがこれくらいの髪の毛が抜け落ちるので、全く気にする必要はありません。

ですが、成長期のサイクルが正常に機能しなくなると、太く長く育つ成長する期間が短くなってしまい、髪の毛が細く短くなり薄毛になってしまい髪の毛が抜けやすくなり寿命が短くなってしまうので、サイクルが正常に機能するように心がける必要はあります。

抜け毛は本数よりも太さや長さを気にかけよう!

多くの人は抜けた毛の本数を気にする人が多いですが、それよりも重要なのは、抜けた毛の細さや長さを注意して見る事が大切になり、細い毛や短い毛が抜けている場合は、成長出来ない毛が増えている事が考えられるのです。

髪の毛が生えたり皮膚が新しく生まれ変わったりという細胞の入れ替えは体内での代謝によるものです。

私たち人間の代謝は、若い10代は活発で20歳を過ぎた頃をピークに毎年少しずつ低下してしまいます。

代謝が低下するとこれまでスムーズに行われていた細胞の入れ替えサイクルがスムーズに出来なくなり、さらには、免疫力が落ちたり太りやすくなるなど体質にも変化が出てきます。

頭皮もおなじように代謝活動の低下と共に血流の流れが悪くなり髪の毛に影響を与えるといわれています。

薄毛で悩んでいない人と、薄毛の人の頭皮をマイクロスコープでチェックすると、薄毛で悩む人の頭皮は、髪の毛の太さが細いのから太いのまでバラバラで、生えている毛の本数も少ないそうです。

加齢も代謝の低下の原因ではありますが、遅くまで起きているなど不規則な生活やバランスの悪い食生活の乱れなど日頃の生活習慣の悪化が、髪の毛の寿命を短くしたり、髪を細くしてしまう事も十分考えられます。

薄毛や抜け毛を予防するために、頭皮のマッサージやシャンプーのやり方、育毛剤を気する方が多いですが、それに加え、食生活などの生活習慣も見直してみる事も大切だと言われています。