近くを見ていてぱっと遠くを見た時や、遠くを見ていてそれから近くを見るなど視線を移すとピントが合いにくく時間がかかる。このような症状がある人はスマホ老眼かもしれません。近年多くなったこのスマホ老眼、一般に言われている老眼とどのように違うのでしょう。
老眼とスマホ老眼の違いとは?
目の中でレンズの役割をしているのは水晶体です。この水晶体のレンズの厚さを毛様体筋と言う筋肉が調節してピントを合わせています。
毛様体筋は、遠くを見る時に緩み、近くをみる時に緊張して縮ます。
■一般的に言われている老眼
水晶体を調節している毛様体筋は年齢と共に衰えてしまいます。また、水晶体も加齢とともに硬くなってしまうのです。そのため水晶体のレンズの厚さの調節が上手くできなくなり老眼になってしまいます。
■スマホ老眼の場合
近い距離で同じものを見続けるので水晶体を伸び縮みさせる毛様体筋が緊張し凝り固まってしまったような状態。その為、遠くを見た時ピント調節ができなくなります。
スマホ老眼は、スマートホンなどの携帯電話、パソコン、読書などを長時間見ている人に多い症状なので若い人にも多いのが特徴です。
【あなたは大丈夫?スマホ老眼チェック!】
- 目が充血している。
- スマホを操作してた後、遠くを見るとぼやける。
- 画面を離した方がスマホの文字が見やすい。
- 夕方になると画面が見えづらい。
このうち、一つでも当てはまるとスマホ老眼の可能性が!
スマホ老眼の対策!
毛様体筋の緊張を緩める事が大切です。遠くをぼんやり見ることで毛様体筋の緊張が緩みリラックスすることができます。長時間パソコンや携帯を見る人は、30分に一度は窓の外の遠くの景色をぼんやり眺めて毛様体筋の緊張をほぐしましょう。
ここでのポイントはぼんやり見ることです!毛様体筋の緊張がほぐれます。
スマホ老眼のかくれた症状
スマホ老眼をこのまま放置してしまうと、回復するのに時間がかかってしまったり慢性化して老眼の進行を加速させてしまう可能性があるのです。
その他にも、自律神経失調症のような症状や肩こり、頭痛、吐き気、めまいなどの体の不調を訴える人も多いようです。実はこのような症状の原因は隠れ斜視の人が多いそうです。
隠れ斜視とは
眼球を動かす筋肉のバランスが原因で潜在的に両目の視線の向きがズレている状態。
普段物を見ているときは、無意識のうちに視線を修正しているので気が付きませんが、隠れ斜視の場合は、手で片目を隠して視界を見えなくすると眼球が楽な位置である外側に移動します。そして、その手を外すと自然に視線を修正しようとして眼球が内側に少しうごくのです。
【隠れ斜視チェック!】
片目ずつ行ってください。
- 一点を見つめます。
- 手で片目を隠します。
- 2秒位経ったらその手を外します。
- その時の眼球の動きを見てください。※家族や友人と一緒に行って見てもらいましょう。
全く動かなければ心配ありませんが、眼球が内側に少しでも動いた人は、隠れ斜視の可能性があります。
かくれ斜視は、眼球を動かす筋肉に常に負担がかかっていて疲れやすいので、肩こり、頭痛、吐き気、めまいなどの症状があらわれます。さらに進むと本物の斜視になってしまう危険性もあるそうです。
パソコンやスマホなど近い距離を見る場合、両目を寄せる必要があるのでこのようなかくれ斜視になりやすくなってしまそうです。
対策は、目を温めるなどして目の筋肉をほぐすと効果的です。また、光の進路を修正するプリズムレンズを使うことで隠れ斜視を矯正することができるそうです。
かくれ斜視を改善する方法
・顔の前に人差し指を立てて、両目で見つめます。
・その人差し指を前後に10回動かし繰り返します。
これを朝・晩の2回行うと効果的です。